TARI TARI
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登場人物
主人公5人は全員高校3年生。
坂井和奏: 母の病死を機に音楽から離れ、音楽科から普通科に転科する。
宮本来夏: 普通科ながら声楽部に所属している。2年の時に発表会でやらかして以降譜めくり係にされたが、音楽を諦められずにいる。
沖田紗羽: その来夏に力を貸す親友。騎手を目指しているが……。
田中大智: バドミントンで全国大会に出場したことがあり、バドミントンで世界一になる夢がある。 ウィーン(本名: 前田敦博): 高3の6月にオーストリアから帰ってきた帰国子女。正義のヒーローに憧れをもつ。 この5人で紆余曲折を経ながら合唱部(≠声楽部)をつくり、彼らの目的を見出し、最終回には一つの集大成であるミュージカルを作り上げていくというストーリー。
また作中では、来夏が自分の活動の目的を見出す過程、音楽と距離を置いていた和奏が過去と向き合い最終的に音楽を続けることを決める過程、などなどが描かれていて、それぞれ見応えがある。
何か一つは刺さるものがあるのではないでしょうか。mgn901.icon
TARI TARIをn年ぶりに観た感想 mgn901.icon
5話・6話における和奏の父親のムーブがいかに素晴らしいかよくわかった。
5話~6話で、和奏の母親が高校受験の当日に急変して亡くなるまでの流れを断片的に思い出していくシーンがあるんだけれど、思い出していく度に「その時」に近づいていくのがしんどい。
母親も音楽をやっていたので音楽のことは母親が教えていたのだが、受験に受からなければ意味がないと思っていた和奏はピリピリしていた時もあったので、母親とうまく関われていなかった辛い思い出ばかり出てくるのもしんどい。
和奏はそれと決別するためにピアノも思い出も捨てて音楽と縁を切ることを考えて、ピアノなどを片付けようと思っていることを父親に切り出す。
後にわかるのだが、そのピアノは母親が父親にプロポーズするときに使った、父親にとって大切な思い出のピアノである。
などの話も含めた母親の話を我慢して、父親は亡き母の遺した気持ちと向き合う準備ができるまで和奏を待ったのだ!父親は和奏がそこに向き合う時が来ると信じて待っていたんですね……。感動……。
普通そこで「それはお母さんが望んでいたことじゃないぞ」みたいな説教をしてしまうじゃないですか。そこを敢えて何も言わずにピアノを譲渡するフリ・したフリをする父親の胆力……。
その心の準備ができるまでに、合唱部の友だちが和奏に影響を与えていき、和奏の音楽に対する気持ちが変わっていくところにも感動する。
n年前に観たときはそんなことなど全く考えていなかったが、やはり色々な体験をしていくと見えるものが増えていくんですかね。
丸刈りにしているお坊さんの父親に向かって紗羽が「禿げろ!」と言うシーンがあるんだけれど、あれを男はつらいよと重ねられるようになった(?) 紗羽「大っ嫌い!禿げろ!」母「『禿げろ』って」父「ウうるさい」
紗羽回の中では結構真剣なシーンなんですけれどね……。
和奏の「何のために歌ってるの?」が刺さる。
「何のために開発してるの?」「何のためにカメラを持っているの?」「何のためにその勉強をしてるの?」などといわれる自覚があるので、自分を省みるきっかけになった。